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ラッキー・チェンのフォーチュン・クッキー
by fortune1993
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硝子体手術と「若手会」
4月21日 木曜日
ガラス張りの外来はついに飛散防止フィルムが貼られ、薄いグレーの色調になり落ち着いた。
昨夜の工事も夜遅くまで行なわれた。お疲れ様です。

午前外来終了後、糖尿病網膜症に対する硝子体(しょうしたい)手術。
白内障がすでにあるため、まず白内障手術を行い、硝子体手術。
糖尿病網膜症は虚血におちいった網膜が悪いシグナルを出すので、悪化初期にレーザー網膜光凝固を行ない、血流が落ちた網膜をいわば間引きする。



しかし糖尿病コントロールが悪いと(多くの場合、食事・運動のコントロールが不十分)、網膜出血が止まらず、黄斑(おうはん)という網膜中心部にむくみを生じて視力低下する。
また網膜の上に硬い綿菓子のような増殖膜が出来て、網膜を引き剥がすことがある(牽引性網膜剥離)。
今日の患者さんは網膜に増殖膜、黄斑浮腫があり視力低下が進行するため、硝子体手術に踏み切った。
眼球内の、すじのある卵の白身のような硝子体を切除。すじがあるため、ただ吸いだすことは出来ず、線維を特殊なカッターで1分間に1500回転する歯でカットしながら吸引してゆく。左手にはマッチ棒のような細さのライト・プローブを持って眼球に差込み、暗い眼内を照明する。
硝子体が網膜に付着していてはがれにくいとかなり気を使う。
網膜剥離を起こしてしまうからだ。
粉状のステロイドであるトリアムシノロンを注入し、残存している硝子体皮質を見やすくして(粘着性のある硝子体にのみトリアムシノロンの粒子がからむ)、バックフラッシュニードルおよび網膜ブラシでそっと除去。
残った、見えない硝子体を可視化するためにトリアムシノロンを注入するのは米国のGペイマン教授の発想だが、これを臨床的に確立したのは鹿児島大学眼科教授坂本先生である。このおかげで術後の合併症が減少してきている。
D医師と予定通り手術終了。
何とか視力が少しでも向上し、最悪化を防げますように。

夜は地元若手医師会の研究会・食事会。
若手若手といわれつつ、この歴史の長い会の創立者グループがついに今年還暦とか。
「若手会」はちょっと抵抗があるかしらん。
今日の会場は食事が美味しいせいか参加者多数。
久しぶりにX 先生に会う。
彼は旅行好きでアジアと温泉とワインのエキスパート。
昨夏の上海旅行の際、X先生が以前勧めてくれていたウエスティン上海に宿泊。
場所も外灘に近く、ゴージャスなホテルで堪能した。旅行者はグランドハイアット上海よりウエスティンが便利だろう。
バスタブがない、広い大理石のバス?ルーム!も私には面白かった。
スタッフはなかなか親切でした。
反日で上海もやや遠くなったけれど、先生の推薦に改めて感謝。

今夜は改めて彼から台湾の情報を仕入れる。
日本の疲れに台湾という優しいCMが思い出される。
なんとかというホテルがウエスティンやハイアットよりお勧めとのことだったが、下戸のくせについビールを少し飲んでしまったので失念。
また教えてくださいね。
by fortune1993 | 2005-04-21 22:31 | 医療・健康
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